urawa stray sheep
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浦和美園駅から埼スタまでの道
小さな用水路の脇に並ぶ「紫陽花」が咲き始めた。 僕の住む家は、僕が生まれる前に祖父が建てた家で、庭には祖父が造った小さな噴水の付いた一寸した池があった。 (今はいろいろな事情があり潰してしまった) 僕がまだ若い頃、花屋さんでシーズンも終わりかけて売れ残り、店の端っこの方に半額と値札が付けられ置いてあった「このまま枯れてしまうのではないか?」と思われるような、しょぼくれた紫陽花を買って来て植えた事がある。 池のすぐそばに植えたからであろうか? 数年もしないうちにみるみる大きくなり 近所の人が、庭の脇を通る際にはその場で足を止め しばらく眺めていく位に、とても立派なものとなり 植えた僕自身も、特に花の咲く6月のシーズンになると あのしょぼくれた小さな紫陽花が大きくなり 立派になり、庭に彩を与えた事を嬉しく、また誇らしく思っていた。 ある事情があり、池を潰すことになり その時、一緒にその紫陽花も切る事になった。 (理由はここでは書かない) ある日のスタジアムからの帰り 「以前、家には池があったが、今は潰してしまった。」と言う事を何かの際に話すと 仲間内で最も若い女の子から 「もったいない」といつもより、少しだけきつい口調で言われた事がある 勿論、彼女は悪気があるわけでもなく、なんとなしに言ったものだと思うが (たいして、きつい口調でもなかったのかもしれない) 僕自身は、祖父の造った池を潰し 自分で植えた紫陽花を切り捨ててしまった事に対する罪悪感があり ほんの少しばかり胸をチクリと刺される思いだった。 2階の僕の部屋の窓から、庭を見下ろすと池が見え 天気の良い日は水面がキラキラとひかり、小さな鳥も立ち寄る その脇には鮮やかな緑と 水彩絵の具を溶かしたようなやさしい青の紫陽花 「もったいない」 そんな言葉じゃ、今、なお足りない 浦和の試合で、埼スタには7月に入るまで行けない 用水路脇の紫陽花はどうだろう?
by u-straysheep
| 2007-06-04 19:46
| 浦和風景
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