urawa stray sheep
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まず初めに、「トゥモロー・ワールド」、いったい誰がこんな間抜けでセンスのかけらも無い邦題つけたのでしょうか? アホか! 少し考えろよ! 台無し
P.D.ジェイムズの小説、人類の子供たち(原題:The Children of Men)の映画化 クライヴ・オーウェンとジュリアン・ムーア主演 簡単に言えば近未来SFであることには違いない 理由のわからぬまま、18年以上も子供が生まれてこない状態が続く地球、世界各国に内戦や反乱が巻き起こり、国家崩壊の事態となっている中、排他的に鎖国状態を維持している英国は何とか国家形成を維持している 英国国家の移民や不法入国者に対する排他的な政策に反発するジュリアンは地下組織フィッシュを組織しゲリラ活動していた。 ジュリアンの元夫であり現在省庁に勤めるセオは、そんなジュリアンとフィッシュに拉致され、ある黒人少女の通行許可証を発行することを強要されるが、その少女は子供を身ごもっていた・・・ よくあるハリウッド的ハイテンポのSF映画だと思ってみると肩透かしを食らうことになる。 むしろ読書でもするかのように、1ページ、1ページ淡々とめくるかのような淡いリズムで進んでいく 長まわしで進む戦闘シーンなどは時に無機質に見え、過去の紛争や内戦のフィルムをそのままに使っているかのような錯覚を覚える また、この映画多少の宗教的知識と映画に描かれていないであろう部分に対する想像力を必要とされる、想像力もその方向性によっては見るものをむしろ退屈にしてしまうかもしれない あえて最後の子供が黒人であり、出産シーン後の後に続く戦場の薄っすらとした光の中で毛布に包まれた子供、その毛布から少しはみ出した小さな手足・・・ 18年ぶりに見る小さな子供に手を差し伸べる女達と、戦闘をとめてしまう兵士 子供が行き過ぎると同時に再びまきおこる戦闘・・・ 人によって好みは大きく分かれると思う 久しぶりに、ただ娯楽というだけでなく楽しませてもらった 本当に楽しめるサイエンス・フィクション 子供の生まれない未来の世界 コウノトリのジョーク 場をわきまえずにかかる音楽 18歳と数ヶ月で英国で死んだディエゴ
by u-straysheep
| 2006-12-06 18:27
| 映画
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